時代のニーズに合わせた
心と発達に関する研究・
臨床実践・人材育成をめざして
発達臨床心理学研究所は、武庫川女子大学の附置施設として、
前身の「幼児教育研究所」が開設されて以来、40年以上にわたり、
子ども達の心の発達について研究を行うとともに、
健やかな心の発達の支援をめざし、実践を行ってまいりました。
女子総合大学の施設として、地域社会と連携しながら、
子どもの心の発達とその養育を担う家族を支援することは
重要な責務であると考えています。
今日、人生100年時代を迎え、「生涯発達」の視点から、乳児期から
老年期に至る長期的視野に立った発達研究が必要とされています。
また、家庭状況や地域社会の変化に伴う子どもの育ちの環境の変化にも
対応した発達支援の重要性がますます高まっています。
このような時代の要請に応えるべく、研究・臨床実践・人材育成を
3本柱として活動に取り組んでいくことが、
大学の附置施設に求められる使命であると考えています。
本研究所の総合心理相談室では、地域に開かれた相談実践を
行うと同時に、これからの時代の心の支援を担う専門家としての
臨床心理士・公認心理師の養成も行っています。
今後はさらに、学校・園や地域のさまざまな施設や機関の方々とも
連携しながら、相談室の機能や活動を俯瞰する視点も持ちつつ、
地域の中の相談室として、臨床実践を積み重ねていきたいと思います。
「万葉」の時代から「令和」の時代になっても、人と人とが
心を通わせ合うことが平和の原点であることにかわりはありません。
むしろ、そのことの重要性がますます高まっていることを感じます。
今後も研究員とともに、心と発達の研究と支援に研鑽を積んでまいります。
どうか皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。
武庫川女子大学 発達臨床心理学研究所
所長新澤 伸子